国立劇場は朝鮮戦争中に大邱文化劇場に移転したが、1957年6月1日に再びソウルに戻って明洞の市公館を専用劇場として使うことになった。引続き、国立劇場は1962年1月15日に国立唱劇団・国立舞踊団・国立オペラ団等の専属団体を創立した。1962年3月には市公館の施設を全面改修して芸術劇場としての面貌を備えるようになった。1960年代の半ばに政府は南山を中心とした「総合民族文化センター」の建設計画を発表した。これにより南山に国立劇場の新築が確定されて、1967年に着工に入った南山国立劇場は、1973年8月に工事を終え、10月に開館した。新築された国立劇場は明洞の旧国立劇場より8倍も広い1,320㎡の規模と回転ステージ、左右移動ステージ等、最先端の設備を備えたマンモス級の芸術劇場であった。南山時代を迎えて国立劇場は1973年5月に国立バレエ団と国立合唱団を創立し、開館公演で「偉大な英雄・李舜臣」を舞台に上げた。2000年代に入って大々的な改築と増築を経た国立劇場は2001年に星の出劇場を、2005年には月の出劇場をそれぞれ再開業、2002年には野外劇場を空劇場と命名して開館した。2004年には大規模な改築工事の末、国立劇場大劇場を日の出劇場に改称して開館した。このようにして国立劇場は大劇場の日の出劇場と小劇場である月の出劇場、公演に応じて舞台が変わる星の出劇場、円形の野外舞台である空劇場等で行われるようになった。 現在、国立劇場は運営支援部・公演企画部・舞台芸術部・教育展示部の4つの部門と、国立唱劇団・国立舞踊団・国立国楽管弦楽団の3つの団体を運営している。国立劇場の代表的な事業には、正午の音楽会、国立劇場ゴゴゴ、国家ブランド公演、青少年公演芸術祭、世界国立劇場フェスティバル等がある。